もしかしたらアレ

気付いたら闇の中。右往左往して出口を見つける。

蒸らし

「蒸らし」とは蒸れ蒸れにする行為である。蒸れ蒸れにする行為なのに「蒸らし」と言うだけで途端に職人的な作業工程の一つになってしまうのだから不思議だ。気温と湿度が異常な数値を示す今日この頃、色んなところが蒸れ蒸れで不快指数がMAXになりそうな5秒前。そんな5秒前に少し冷静になって、これは「蒸らし」なんだと考えてみてはどうだろうか?蒸れ蒸れじゃなくて「蒸らし」なんだと。

なんだか晴れやかな気分になったので、隣のデスクのM氏に無言で不敵な笑みを送ってみた。本当は「ただいま蒸らし中なんですけど!」…と声を大にして言いたかったが、そんなことをしたら仕事どころでは無くなってしまうので隣のM氏にだけそっとアイコンタクトで伝えてみた次第である。しかし、どうやらM氏も同様に絶賛「蒸らし」中だったらしくそれどころではないようだ。なんだかくたびれた顔で「蒸らし」ているM氏を見ていると、「蒸らし」が思ったよりそうでもないなと思えてしまい、私の中の「蒸らし」ブームは静かに幕を閉じたのであった。

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