もしかしたらアレ

気付いたら闇の中。右往左往して出口を見つける。

たこ焼き味とたこ焼きとの距離

報道によると景気は回復基調にあるようなのだが、私の財布にその波が押し寄せるには当分の時間が掛るらしい。棒と茄子の狂乱は遠い異国の出来事なのだと地平線擦れ擦れをノドカに走る汽船を眺めて、そんなふうに納得してみる。

そうして、ぼーっとしたナースとは無縁な私は庶民的グルメなたこ焼きでも食べようと思案するのであった。しかし、たこ焼きは庶民的な装いながらナカナカお高い食べ物だったりする。ああ、たこ焼きを腹一杯食べたいなあっ!

…そんな思いが届いたのか届かなかったのかはよくわかならいが名もなき天才達は本当にたこ焼き味を創り出してしまったのだ。この世界では持てる者も持たざる者も富める者も貧しき者も皆平等にたこ焼きを享受することができる。本当に素晴らしい世界だ。

本物を目指さずに本物になる

世の中には様々な〇〇味がある。しかし、〇〇味といいながらも、実際の〇〇ってこんな味だったっけ?と思わせる〇〇味は結構あるのではないだろうか?

〇〇味って書いてあるから〇〇の味に思えるのか、それともパッケージに描かれた極彩色だったりポップなイラストによってバイアスをかけられてしまっているのか?〇〇味なのに〇〇と言うには程遠く、それでいて本物の〇〇をしっかりと想起させる。よくよく考えると本当に物凄いことだ。

そんなことを考えながらたこ焼き味のスナックでたこ焼き欲を満たしている。このたこ焼き味のスナックも本物のたこ焼きとどれ程かけ離れているのか本物のたこ焼きとは随分と縁遠くなってしまったので、その距離を測ることが出来ないのが悔やまれる。

f:id:sokokamo:20170628222844j:plain